一番長い日
プロローグ ミヤギの一番長い日

「お前、今夜暇?」
「あ?いンや、今日はちぃっと……」
 トットリから渡したいものがあるとのことで、待ち合わせをしている。
「なんだ、用があるのか。久しぶりに、メシにでも連れてってやろうかと思ったんだけどよ……」
「行くっ!」
 思わず真っ直ぐ手を上げて答える。
「何も予定変えてまで付き合えってんじゃねえよ。予約も入れてねえし、また今度でも……」
「行く!今日行くベ、な!?な!?オラ、久しぶりに寿司がいいベ!」
「俺はイタリアンが……」
「フレンチでもヌーベル・シノワでも焼肉でも吉野家でも何でもええ!」
 机の上に身を乗り出し、ぐいぐい詰め寄ってくるミヤギに、思わずシンタローの腰がひける。
「……お前、そんなにタダ飯が好きか?」
「大……〜〜ッ好きだべ!」
 怖い、目が怖い。
「じゃあ、予約入れとくから……遅いほうがいいだろ?10時くらいか?」
 ミヤギが、頭がもげるんじゃないかというくらい頷きまくる。
「んじゃ、九時半に駐車場な」
「分がった!」
「……元気だなァ、ミヤギちゃんは」

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