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王子様と秋の空 [将棋]
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2007年10月31日

世界はそれを愛と呼ぶんだぜ 4

銀誕
 銀誕参加企画。
 ぎんづらタクシー移動。3話分のゲストを1話に詰め込むという暴挙。


「ういー、戻ったぜーい。お父さん、酔っ払っちゃったーい」
「待ってました、副長、沖田さ……って、うわ、酒臭っ!? マジ酒臭っ!! なにやってたんスか、職務中に! つーか、運転は!?」
 出迎えた山崎が、沖田と土方から漂うアルコール臭に鼻を摘む。匂いだけで酔う下戸だ、詮もない。
「安心しろい、そこらへんの隊士ひっ捕まえた。飲酒運転なんざしてねえぜ。なんせきれいなお姉ちゃんに『メッ☆』されちまったんでぃ」
「あんたら、真昼間からどこ行ってたんですか! 桂は!? いたんですか!?」
「あー、あれな。誤報。影も形もなかったぜ。よかったなぁ、オイ?」
「いや……よかったな、と言われても……」
 沖田に顔を覗き込まれ、山崎は口ごもって視線を逸らす。
「あ、いや、それよりも! 別の大物が引っ掛かりました! 副長……って、副長潰れてるしー!」
「なんでぇ、高杉の野郎が万引きかなんかでもやらかしたかい?」
「ある意味、それより面倒です。例の事故の当事者、身分証がないもんで手間取りましたが確認取れました。……間違いありません、坂本です」
 すうと沖田の大きな目が眇められる。

「いやー、わしも忙しいんじゃがのー、いつ帰してもらえるんかのー、あははー」
「なぁに、洗いざらい吐いてもらえりゃそれで仕舞ぇでさあ。おい、マヨネーズでもお出ししてやれぃ、そうその犬のエサ製造調味料」
「犬に過度な油分や酢はどうかと思うがのー」
 狭苦しい取調室の小さな机と椅子に、長い手足を窮屈そうに折り畳んで坂本が収まっている。といっても、無論おとなしくしている訳もなく、授業中退屈で仕方ない男子小学生の如くがっこんがっこん椅子を前後に揺らしており、ウザいこと山の如しである。
「今日中に荷下ろしせにゃいかんぜよ。うちの社員は優秀じゃが、わしがおらんと回らん仕事もある」
「その荷なんですがねぃ。なんでもご禁制の品ってことで」
「今まで輸入ルートがのぉて、地球側の受け入れ基準がはっきりしとらんだけじゃ。使用法によりゃ危険物と言えるかもしれんが、運用計画書は大学機関通して安全性折り紙付きで提出済みじゃぁ。問題なかとよ」
「爆発物への転用もできるそうで」
「出来るゆうたら、砂糖もそうじゃの」
 ガンッ!
 机の上に沖田の踵が叩きつけられる。もちろん、この程度で相手が怯むとは思っていない。攘夷戦争の生き残り。あの豪胆極まりない桂と共に死線をくぐり抜けた盟友。自分たちなど物の数ともしていないのは明白だ。
「あんたと桂や高杉とのつながりは、バレてるんでぇ」
「まあ、ともだちじゃき」
「どこに流す気だ。今日の俺ぁ酔ってますぜ、うっかり抜いた刀が何を斬るか分かったもんじゃねえ」
「どこにも売らんよ?」
 けろりとした顔で坂本が言う。
「ありゃあ、身内で楽しむために持ち込んだもんじゃ。注文主はおらん」
「だが、商業貨物扱いになってますぜ?」
「関税率が違うけぇ。形式上の問題じゃ」
「……形式上の注文主は?」
「守秘義務っちゅーんはしっとるかの、小僧?」
「公務執行妨害って知ってますかい、おっさん?」
「かつらこたろう」
 沖田の赤い瞳が、くっと見開かれる。
「形式上の注文主は桂小太郎じゃ」
 けらけらと笑う毛玉を睨みつける。何を企んでいる。


「くれーぷを食べよう」
「お前、まだそれ持ってたの……」
 デートマニュアルを見ながら桂が言う。デザートが食いたいな、と銀時が口にした直後である。
「原宿でくれーぷを食べるのがトレンドらしいぞ、銀時」
「それ、いつの時代のトレンド? 高度経済成長期? オイルショック?」
「しかし、原宿なんぞにそんな小洒落た甘味が売っているのか? 武家屋敷か水車小屋くらいしかなかろうに」
「お前の脳内も相当前で止まってるよね! もうあそこはすっかり若者の街です!」
「どんどん江戸の風景が失われていくのだなあ……」
 寂しいこと言うなっつーの。原宿まで腹ごなしにと午後のゆるやかな街を連れだって歩きだす。
 突き抜けるような青空、陽光は目に刺さってきそうなほど鋭い。
「貴様の誕生日はいつも晴れるなあ」
「そうか?」
「うむ。雨が降っていた記憶がない」
「覚えてねえや」
「毎年、この日に新しい足袋を下ろすのだ。それを雨で汚した覚えがない」
 ぎょっとして桂の足元を見る。こいつの足袋はいつも洗い立てのように白いが、確かに今日のものは妙に真新しい。
「……なんでそんなことしてんの?」
「なんでとはなんだ。夏の間に汗やら夕立ちやらでよく汚れるからな。時期的にちょうどよいのだ。先生もこの日を目安に半襟を変えておられたぞ」
「俺の誕生日を衣替えの目安にしてほしくないんだけど!」
「文句は先生に言え」
 さっさと大股で桂が歩く。細く薄い足をぴったりと包む白足袋。こいつはずっとこの日のために新しい足袋を用意していたのだろうか。毎年同じ日のために足袋を誂え、足を差し入れたのだろうか。銀時の誕生日に。
 ……やだ、なんか重い。
 是も否も言えず、懐に手を突っ込んで歩き出す。半歩遅れて桂の足音が付いてくる。しばらく歩くと、じっとり汗ばんできた。
 やはり電車か原チャリで移動した方がよかったか。財布に余裕はあるのだし、いっそ駕籠でもいい。ひっつくシャツの胸元を引っ張りつつ、銀時が車道に目をやると、
「あ」
「どうした?」
 銀時の視線を追おうとする桂の肩を引っつかみ、街路樹の陰に押し付ける。
「……銀時」
「しっ! 黙ってろ!」
「公衆の面前でというのは、いくら誕生日でも受け入れ難いのだが……」
「そんなプレイ、俺も受け入れ難いわ! ちゃうちゃう、アレ。アレ」
 銀時が指さす方向を、桂は木の陰から目許だけ出すようにして見る。
「新八くんではないか」
「その隣りだって」
「九兵衛殿だろう?」
「あらやだ、なんですか? あいつら、そういう関係だったの? なんかショッピングとかしてるよ? 無人島でもなんか一緒にやってなかった? お姉ちゃんは知ってるのかしらプクククー」
「そりゃあ、買い物はするだろう。あの二人が買い出し係だからな」
 あっさりとネタばらしされ、銀時はズルズルと頭を抱えて蹲る。
「……つまらん、お前のそういうところがつまらん」
「貴様の下世話な妄想のオカズにされては、新八くんが可哀想だし、九兵衛殿にも失礼だろう」
「誰が新八をオカズにするか! つか、そういう言い方すんな!」
「ではなんと表現すればいいんだ! つか、貴様が九兵衛殿を性的な意味で意識してんの知ってんだぞ! 合コンで口説こうとしてただろうが! 一回り近く幼い娘をたぶらかそうとはなんという変態だ!」
「バッ……カ! 違うって、あれは場の成り行きっつーか、それ以外手段がなかったっつーか、大体あの時、お前だって、あのゴリラと仲良さそうにしてたじゃねーかよ!」
「あーあー、聞こえませんー。ロリコン夜叉の言い訳なんか聞こえませんー」
「変なあだ名つけんなあ! 違うって言ってんだろーが! 俺はね、年下よりもちょっと年食ったくらいの方が……その、三十手前くらいの……」
「なんだとぉ!? では貴様、いたいけな俺に手を出したのは、さては手近なところで手っ取り早く経験しとこうという、そういう……!」
「なんて言えば分かるの、こいつはー! 第一、最初はアレじゃねーか、お前から言い出したんじゃねーか、って、新八が全速力で逃げてるぞ?」
「ん? おーいおーい! 新八くーん! 逃げることはないぞ、もう銀時は事情を知って……お、こっちに来たな」
「……おめーらの爛れた事情を知りたくないから逃げとるんじゃー!」
 逃げたくはあってもツッコミの本能には逆らえないのか、急ターンで戻って来た新八が銀時と桂にまとめて飛び蹴りを入れる。両手に荷物を下げた九兵衛は、その後ろを押っ取り刀で歩いて来た。
「あんたら、天下の往来でなに大声で痴話喧嘩してんですかぁ! いい年して良識とか自重とか覚えろや、このダメおっさんどもぉ!」
「し、新八……? ヅラはともかく、俺に蹴り入れるのは無しじゃないかな……?」
「新八くん、俺もおっさんなのか? 十代の若者からはおっさんと認識されてるのか、俺は?」
「二十代以上はおっさん、三十代以上はジジイと認識して構わない、繊細なガラスの十代なんです、僕は! よく考えりゃ桂さんもいい年なんじゃないですか、十分マダオだよオメー!」
「銀時、新八くんが反抗期だ」
「あー、そうだなー。きっとアレだぜ、思春期に自意識が肥大化して、身近な大人の男性である父親を過剰にライバル視し、身近な大人の女性である母親を過剰に異性視してしまうってゆーアレだ」
「では、このままほっといたら、高杉のようになってしまうではないか! どうすればいいんだ!」
「いや、こればっかりはさ。男が男として成長するために必要な儀式みたいなもんだからね? こじらせないように、ある程度の距離を置いて見守ってやるしかねえんだよ。過剰に触れると傷口が膿んじゃうようなもんでさ」
「なに、僕の子育て方針の話してんですかあ! あと、僕とあのテロリストを一緒にしないでください!」
「……今頃はデート中、ではなかったのか?」
 ようやく九兵衛がぼそりと口を開く。無口な彼女がこのやり取りに入って行くのは至難の業だ。
「そうですよ。桂さん、銀さんの注意を逸らすって言ってたじゃありませんか」
「うむ、存外にこやつ、勘がよくてな……」
「おめーが自分からバラしたんだろーが」
 ゴンと桂の後頭部を殴る。なにやってんですか桂さんいや違うのだ誘導尋問だあれはそんなんしてねーよ勝手に捏造すんじゃねーよ。そのやり取りを、九兵衛は大きな右目でじっと見ている。銀時はその視線に気付き、にやりと口の端を上げた。
「いやー、そっちこそデート中なのに邪魔しちゃってごめんねえ? こいつ、オタクでへたれでチェリーだからさー、いろいろと気が利かないとこあるでしょー? まあ、気長に付き合ってやってよ」
「ちょ、銀さん! そんなんじゃないですってば、変なこと言わないでくださいよ!」
「いや、こちらこそすまない。気にしないで、桂殿とのデートを楽しんでくれ」
 ぴしっ。銀時の脳に亀裂が入る音がした。
 しまった。最近、新八や神楽があまりにも普通に『そういうもの』と接してくるので、すっかり気が緩んでいた。背筋が凍えるとはこのことだ。脂汗がだらだらと流れ落ちてくる。
「……え? なんでデート? いや、違うよ、これはその、ツレと食べ歩きって言うか、散歩って言うか……」
「最初、デート中かと聞いた時には否定しなかっただろう」
 しまったパート2。
「あははー、困ったなあヅラァ。よくあるよね、こういう年頃の子って特殊な恋愛形態に過剰な憧れ持っちゃって、変な視点で他人を見ちゃうっていう……」
「苦し紛れだな、銀時」
 話合わせろおおおお!
「何故否定する? 恥じるべきことか?」
 九兵衛は背が低い故に、対峙する人間を上目使いで睨みつける。痛い、視線が痛い。
「恥じるもなにもね? 俺はそういう人じゃなくってさ……」
「新八くんから聞いている。君と桂殿は、共に育った盟友なのだろう」
 ちょっ、なに人のプライバシーバラしてくれちゃってんのお!? 新八を振り返れば、ぱっと気まずそうに視線を逸らす。桂は満足げにうんうんと頷いてるし。うぜえ。
「素晴らしいことだ」
「……はい?」
「竜宮の一件でもそう思った。幼きころから年老いてまで共にあり互いを信じ続ける。そのような絆を持っているということは素晴らしいことだ」
 ……そういや、こいつ、お妙が好きなんだった。まっすぐな九兵衛の視線から顔を背ける。俺、こういう恥ずかしいことを真っ正面から言っちゃうヤツ苦手。昔のヅラみたいだから。
「堂々と胸を張ればいいではないか。桂殿が君の大切な人であると。何故そのように取り繕おうとするのだ」
「堂々、って……」
「九兵衛さん、あんまり堂々としているのもどうかと……この人ら、ただでさえ二人の世界入り易いんで……あんま人前でやられると、アレですし……」
「それのなにが悪いというんだ、新八くん! 侍の、否、人と人との絆にアレもソレもあるか!」
「そうだそうだー。認めてしまえー、ついでに攘夷党にも入っちゃえー」
「うるせーよ、黙ってろヅラァ! 待てよ、お嬢ちゃん。なにか多大な誤解を……」
「誤解!? 何がだ!? そのような絆はないとでも言うつもりか! だとすれば貴様、桂殿の純粋な思慕を逆手に取るという卑劣な真似を……!」
「新八ぃ! なんとかしろ、この女! 駄目だ、俺こういうタイプ駄目だ!」
「……でしょうね」
 銀時は口先三寸で相手を煙にまくことで、その場の主導権を握る。故に、煙などものともせずひたすら前進してこられると対処のしようがない。銀時が翻弄されてしまうのはそういうタイプだ。
 新八は傍らの桂を見上げつつ、心中で嘆息した。銀時が桂を目の前にすると、外に気が回らなくなるのもそのせいだろう。しかも、桂であれば昔なじみの気安さでツッコミも殴りも出来るが、九兵衛は付き合いも浅い上に、女性、いや、銀時から見れば少女だ。振り回される一方でなんの手も打てない。
「面白いものだな、銀時が他人に困らされている」
 いや、あんたにもよく困ってるよ。何も自覚していない桂の言葉に、新八は今度は本物のため息をつき、ふと周囲を見回す。
「げ」
 いつの間にやら周囲は黒山の人だかりができていた。ただでさえ、大声で痴話喧嘩めいたことをやっている上に、白髪の浪人、やたら顔のいい(顔だけはいい)侍、小柄な凛々しい若侍、ついでのメガネと悪目立ちする要素が揃いまくっている。
 さらに、半端に顔が売れている桂は周囲からの『桂さーん? 桂さんですかー?』という呼びかけに律義に手を振って答えているし、江戸切ってのセレブ柳生家の跡取り娘として稀にワイドショーにも顔を出す九兵衛に対してもひそひそと声が上がっている。
 まずい。めちゃくちゃまずい。
(銀さーん! 銀さん! 周り! 周り見て!)
「あぁん? ……って、うおっ!」
 新八のひそやかな呼びかけに、ようやく銀時も自らの境遇に気付く。慌てて周囲を見回し、道端で客を降ろしたばかりの駕籠に目をつけ、
「新八、逃げるぞ!」
「はいぃ!」
「待て、逃がさん! それでも侍か、君は!」
「ん? 俺もか? 俺も逃げるのか?」
 桂の手を引っ張り後部座席に押し込み、銀時が乗り込んだ後を追うように九兵衛が押し入り、新八が助手席に転がり込んで、
「出してくれ! 見えない明日まで!」
「え? ああ、はい……」
 駕籠が車道に戻り、流れに乗ったところで、
「……銀さん、何やってんの?」
「……長谷川さん?」
 運転手の正体に気付く。
「これは奇遇な、長谷川さん。駕籠屋に再就職なされたのか」
「いやぁ、バイトだよ、これ。登録制で空いてる時間に空いてる車使うってシステムでさ。夜まで暇だったから……って、これ言ってよかったんだっけ? 新八くん」
「あ、大丈夫ですよ。結局、デコイに桂さん使おうってアイデアが悪かったんで……」
「あっそー。まあ、そんな感じ。で、なに? 九兵衛ちゃんだっけ? 一緒になってどうしちゃったの」
「銀時殿が、あまりにもひどい男なのでその性根を入れ替えるよう説教していたところだ」
「おぉーい! 説教されてたの、俺!? お前に!? こんなガキに!?」
「ガキなどと言うな、僕は柳生家次期当主柳生九兵衛だ! 同じ侍として、そして同じ大切な友を持つ者として君の態度は目に余る!」
「説教されとけ銀時、そして心を入れ替えて俺と共に剣を持つがいい」
「なに? また痴話喧嘩?」
「まあ、そんなところです」
「長谷川さーん? またってなんだー? そして新八くん、認めないでくんなーい?」
「うるせーな、もうこの際、徹底的に問い詰めさせてもらうよ! あんたら、どういうつもりでいちゃついてるんだよ! 対応困るんだよ、こっちも!」
「あ、じゃあメーター止めとくわ」
「逃げられると思うなよ、銀時殿。僕と桂殿の両者に挟まれたこの状態で抵抗すればどうなるか、君ならば分かるはずだ」
「えええええーー!? 何!? 拉致監禁!? 動く密室!? 魔王からは逃げられないってやつ、これ!?」
「諦めなよ、銀さーん。男にゃ年貢の納め時ってもんがあってさー」
「脱税してるマダオに言われても説得力ないんですけど! ちょ、止めてー!! 降ろしてぇぇぇ!!!」
「脱税ってなんだよ、脱税って!」
「納めるべき年貢が手元になけりゃ脱税じゃん」
「あー、その言葉、おっさんのハートにグサッと来たよ? 首都高上がるわ。丁度今の時間、一番混んでるし」
「いやああああ! 嘘、嘘です、長谷川さぁん! やめてええ、これ以上、小さな密室を作らないでええ!」
「ひと段落したら起こせ。腹がくちくなったせいか、眠くなってきた」
「ヅラぁあ! お前、当事者だろうが、寝るなあ! あああ、高速入っちゃうしいいい!!」
 かくて、五人乗り満員のタクシーが環状道路への螺旋を上っていく。

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