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2007年11月16日

柳生編俺的まとめ

 よし、ほんとに柳生編が何がなんだかわかんねえので、自分なりにまとめてみよう。
 単純にストーリーとしてわかんないだけなので、同人視点や萌え視点は抜きです。

 前提。
・お妙さんは九ちゃんをいわゆる性同一性障害(FtM)と表現したが、九ちゃんの性自認は『僕、女の子だもん』『きれいな着物を着て街を歩きたかった』と幼いころから現在まで女性で一貫しているのでそれは有り得ない。
・九ちゃんのお妙さんへの感情は、性嗜好としてのレズビアンというより『お妙ちゃんみたいに強くて優しい女の子になりたかった』と『自分がなれない女性像』への憧憬に近い。
・お妙さんは、九ちゃんについていく時、新八と話した時、ラストバトル中と最初から最後まで『嫁に行きたくない』態度が一貫している。


 ……ああ、そうか。この話、責任の所在がお妙さん:九ちゃん:それ以外=6:3:1くらいの配分なんだわ。

 九ちゃんは自分を女の子と自覚しながらも、男性として生きなければならない。
 しかし、男性としても不完全な自分が立派な『侍』=『成熟した男性』となるために、自分の中の理想の女性像であるお妙さんが必要である。それがなされることで、自分が自立した一個の男性になれると認識していた、と。
 もしくは、女性である自分を『去勢された男性』とみなしてたってことか? そうすれば、『モロッコで生やしてくるもん!』や『僕の股の玉になってくれる?』ってセリフに意味が出てくるな。お妙さんという女性の象徴を手に入れることで、逆に自分が男性であると証明しようとしたと。
 そのために、お妙さんへの友情を無理やり恋愛に変換しようとしていたわけだ。

 逆にお妙さんは、九ちゃんをしっかり『女の子の親友』と認識していた。女の子扱いをするかしないかは単なる付き合い方の問題なので、置いておく。
 親友として九ちゃんと付き合っていこうと思っていたが、左目の事件があり九ちゃんに対し負い目を負ってしまう。そのため、自分は九ちゃんに恋愛感情を持っていない(持てない)けれども、それを理由にして九ちゃんの求愛を断れない。かつ、九ちゃんの求愛がある意味歪んだものであると分かっていても、否定できない。

 つまり、変な負い目から『九ちゃんが本当に望んでいることはそうじゃないと思う』とはっきり言えなかったお妙さんの曖昧な『中途半端な優しさ』が最大の原因であり、それに甘える形で自分の歪みを押し通そうとした九ちゃんがその次くらいに悪く、お妙さんの覚悟が中途半端なことも九ちゃんの歪みも分かっていながら、現状を変えてやろうとしなかった柳生家も悪い。
 しかし、柳生家の皆さんは、当人同士がそう言い張ってんなら仕方ねえべ、という態度なので、責任は軽い、と。
 そう解釈していい、のか?

 で、その解釈を前提として、何でこんなに柳生編が分かりにくいかって問題はというと、そういう九ちゃんの歪みが発生したところは描いても、歪みが解けた部分をはっきり描いていない(九ちゃんが、自分は女の子であると認める経緯がセリフでしか描かれていない)上に、周囲が繰り返し『別に女同士の恋愛でもいいじゃん!』と言っているので、恋愛の話だか友情の話だか非常にどっちつかずで、どっちの視点で見ても矛盾が残るって事なんだよな。

 空知はホモを飛び越えるような男同士の関係性を描くことにはすげえ手腕を発揮するけど、女同士の話は今ひとつだよなあ……神楽とそよ姫のほうが、よっぽど『恋愛っぽい友情』だ。