2008年3月 1日
久しぶりに暇なんですよ
銀さんのトラウマがヅラを捨てたことなら、ヅラのトラウマもやっぱり銀さんに捨てられたことなわけで。
ヅラの黒要素は昔からあったと思うんですが、やっぱり、銀さんと離れてからメキメキと成長したんだと。男なんてシャボン玉。
自分がすでに銀さんの『一番大事なもの』ではないというのが、骨の髄まで染み込んでいるわけですよ。だから、銀さんが自分以外を選ぶというなら、『うん、知ってた。知ってて、貴様の弱さに漬け込んでた。ようやく気付いたのか、お幸せに』と、するーっと消えちゃうわけよ。自分がどれだけ銀さん大好きでも、銀さんがどんだけ自分を好きか知ってても、もう染み付いちゃってるから。
自分は銀さんにとって切り捨てることが出来る存在だって、染み付いちゃってるから。
石頭だな。
そこでヅラの怖いところは、なまじっか精神がタフなもんだから、『銀さんに捨てられて、それでも好きな自分』を前向きに捉えちゃうところなわけだよ。
だから春雨編で、
『俺が貴様にとって不必要なことは知っている、だが好きだ!』
『逃げ場でいい、弱音の吐き捨て場でいい、貴様にそういう存在が必要なことは俺が知っている!』
『さあ、甘えて来い!』
と、男前すぎる甘やかし方をするわけだよ。そこに甘えちゃう銀さんもダメなんだけどさ。
で、ずっと自分が甘やかし続けてきたのに、紅桜で銀さんのみならず、ぱっつあんやグラさんまで、
『不必要なんかじゃありません。大好きです。もっと自分たちに甘えてきてください』
とか言い出すもんだからさ、愛息高杉を勘当してしまった寂しさもあって万事屋のみなさんとキャッキャウフフってさ。蜜月でさ。それが最高潮を迎えるのが竜宮編なわけですよ。
『お前の全てが好きだぁ! いつまでも待ってるから、いつか嫁に来い!』
という、かつての銀さんからは想像もつかない大プロポーズをされるわけですよ。
その後のヅラが、さっくり切り替わったかのように黒さ全開なのは、もしかしたら『あ、甘えすぎた』と我に返ったからなんじゃないかしら、と。
未亡人とのキャッキャウフフな日々を『心が迷うから』って自分から捨てられる人ですよ、ヅラは。
所詮、自分は犯罪者でテロリストで男誑かして利用するような人間で、銀時に捨てられた存在だ、と。
トラウマが根深いんだよ、しかもそれにちゃんと自分で結論出しちゃってるから、癒そうとして癒えるものでもないんだよ。
……誰か、このクソ真面目の心の壁、溶かしてやって! ATフィールド中和してやって! 現在、ATフィールド中和能力を持っているのは、坂本さんだけです!(あと近藤さん)
銀さんは自分のATフィールド保つので精一杯だからなあ……ヅラは銀さんのATフィールド通れるけど、銀さんはヅラのATフィールドは通り抜けられない。
私の脳内で、銀さんがヅラのATフィールド通れる瞬間ってのはあるんですけど、それはあまりにも悲しすぎる。妄想して号泣したくらい悲しすぎる。
そして、多分、銀さんがヅラのATフィールド溶かしたら、もう二度とヅラはATフィールドを持てないと思う。
- at 19:36
- in 落描