2007年05月19日

思春期アポカリプス

 原稿作業中は、基本DVDや動画を再生しっぱなしなのですが、TV版ウテナを数年ぶりに見たら、最終回一つ前でアンシーがウテナの腹ぶっ刺してた。
 ……テレビ版も往元じゃねえか、ウテナとアンシー! ぎゃー!
 百万本の剣=大ムカデか……なるほど……

 あーもー、私がもう一人いたらなあ! ウテナとあやしが好きで好きでたまらない朱元&往元視点の人間がもう一人いれば、もう、死ぬほど語って語りまくりたいことがいっぱいあるのにい!! そんなの私しかいないよ!

 ついでに、また劇場版ウテナを回してしまい、改めて感じたことをつれづれと。
 以下、劇場版ウテナラストのモロネタバレなので、追記で。


暁生「さあ、僕と一緒に帰ろう。生きながら死んでいられるあの閉じた世界へ」
アンシー「かわいそうに。あなたはあの世界でしか王子様でいられないのね。でも私は、ウテナは出るわ。外の世界へ」
暁生「よせ。どうせお前たちが行き着くのは、世界の果てだ」
アンシー「そうかもしれない。でも、自分たちの意思でそこに行けるんだわ。さようなら、私の王子様」

ウテナ「ねえ、これから僕たちが行くところは、道のない世界なんだ。そこでやっぱり僕たちは駄目になるのかもしれない」
アンシー「ウテナ、私、分かったの。私たちは元々、その外の世界で生まれたんだわ」

 ……うーん、朱元だ。そして往元だ。

 モラトリアムものとして、劇場版ウテナは劇エヴァをはるかに越える傑作だと思っているのですが、あやしOVAはそれを越えてくれるとうれしいなあ……ポテンシャルはあると思うんだけど。
 しかし、エヴァや往さんで描かれる少年(男性)のモラトリアムは『母胎回帰』で、『結局モラトリアムからは抜け出せないんですよ、たまには甘えて帰っていける場所が男には必要なんスよ。そんくらい勘弁してくださいよ』なのに対し、劇場版ウテナや江戸元で描かれる少女(お姫様)のモラトリアムは『世界の破壊』で、『与えられた猶予なんかいらないのよ、そこで死ぬまで腐ってるなんて真っ平なのよ。帰れる場所なんかなくても、野垂れ死んでも構わないのよ!』なんだよなあ……
 そして、お城から解放されて、『え、じゃあ、お姫様じゃない自分って何!?』ってなっちゃう辺り、江戸元は劇場版ウテナが言うところの『世界の果て』を見るのかもしれんなあ……

 本当に江戸元は役割としてヒーロー的な部分が殆どない。アンチヒーローですらない。誰かを救うとか自己実現したいとかで動いてないもんな。与えられた役割を演じるか、そこから脱却するかの二択。実にアンシー的だ。『戯画化された女性』だからかもしれないけど。

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