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2005年06月05日
種死感想暫定版[感想, 種死]
最近のシンは(以前よりも)嫌いじゃない。突っ走りバカなところは残っているが、前よりはそこに分別がついている。
前は、自分の本分が何かすらもよく分かっていなかったけれども、今は少なくとも本分をわかった上で色々やってんだな、ということが分かる。
ステラを連合に返したのは、一介の男子として可憐な女の子が目の前で殺されかけているのが放っておけなかったからで、それに対してザフト兵士としての本分を犯していることは理解している。けど、自分の正当性を主張せずに入られないあたりは、若さというより他はなかろう。『意地も通せないなら、銃殺されたほうがマシだ』理論やね。
ステラを返したことでデストローイが起こったことについては、シンにとっては『ステラは利用されただけなので、ステラが悪いわけじゃないもん!』→『だから俺も悪くないもん! ステラが連合にいなくても、どっちにしてもデストロイは暴れたもん!』なんだろう。浅慮だが、『目の前で人が死ぬのがいやん』という理由で、政治家の本分投げ出したテロリズムが横行しているこの世界じゃ、比較的マシな浅慮だ。そして、『ステラを死なせたくない』という感情のみでステラを連合に返したシンにしてみれば、それに反してステラを戦場に送り込んだ連合&戦場にいるべきでなかったステラをぶっ殺したフリーダム両方が、憎むべき敵なんだろう。もっと大きく言えば、ステラを死地に向かわせた戦争自体が敵、ということに。
まあ、かように最近のシンは『理屈では説明つかないが、感情としては理解できるバカ』なので、嫌いじゃない。
アスランに関しては、どうしようかと。少なくとも、ザフト最新鋭ワンオフの貴重な機体(セイバー)を落とされ、乗艦を攻撃されたというのに、『敵ではない』という理屈はどうやっても通らない。先々週、シンの利敵攻撃をとがめたのに、今は自分が利敵行為をしているわけで。しかも、シンの『捕虜虐待に対する人道的感情に則った行動』に対して、アスランの言い分は『昔の知り合いがテロリストに荷担している故、目の前の重大な国際条約違反を含む犯罪行為を黙認』なわけで。『お前、可愛い女の子なら、勝手に返しちゃうのかよ!』『だって、このまま放っておけば解剖されちゃうんだもん!』と、『お前、昔の知り合いだからってテロ許すのかよ!』『……だって、幼馴染だしぃ』じゃ、同じくらいの利敵行為な分、アスランの分が悪いのは明らか。そりゃ、レイに諭されもするっちゅーねん。
議長の公開放送は、政治家のプロパガンダとして完璧。その有能さの1%でもカガリに分けてやれ。民意の扇動として偽者のラクス(ミーア)を使用している点での嘘はあるものの、ミーアの言葉自体に矛盾があるわけではない。つうか、言ってることは前作後半のラクスよりマシなこと言ってる気がする。
議長の真の目的自体は未だ不明なわけですが、少なくともこの世界で『一般が知っている範囲での議長の政策』には一分の隙もない辺り、見事としかいいようがない。カリスマだ。
シンの議長への信頼が絶対なものになったわけですが、これは議長の言ってることがシンの感情に都合いいからでしょうな。『悪いのは兵士ではなく、兵士を無理やり戦わせる兵器を作るもの』というのは、兵器として製造され利用されたステラに対する哀れみと、そのステラを殺したものへの逆恨みと、ステラを守れなかった自分の無力さを、すっきり矛盾なくまとめてくれる意見なわけで。ま、この単純バカならこうなるよね。
それらはそれとして、あのエロい衣装で真面目なプロパガンダを唱えるミーアに欲情した。あと、放送前の不安げな表情にも劣情を催した。
アイドルを演じることについてはノリノリだが、本格的にプロパガンダに使用されることについては不安が残ってるわけか。チェス盤のカットが挿入されたのは、議長の手駒としての自分に対するミーアの心情かね。
私的にミーアは、『基本的には普通の女の子』なので、アイドルとして祭り上げられれば調子にも乗っちゃうし、政治の手駒として使用されれば不安にも思うってのは、非常に萌えポイント。あとは、本人の真意に裏があるかないかなんだけどな。
投稿者 アミ : 2005年06月05日 06:25